猛毒カビ「アフラトキシン」はピーナツのカビ【予防法・選び方・保管方法】

2004年にケニアで半年間に125人もの人命を奪った、世界最強の「猛毒カビ」とは?

その発見から、毒性、対処法などをまとめてみました。

カビ毒「アフラトキシン」?(aflatoxin , AFT)

出典:an.shimadzu.co.jp

カビ毒(マイコトキシン)の一種で、10数種の関連物質の総称で、B1、B2、G1、G2、M1などが特に毒性が強いと知られています。

 

アフラトキシンの発見

1960年にイギリスで七面鳥が10万羽以上もの大量死をした事件がありました。

当時は「ターキーX(七面鳥X病)」と呼ばれていました。

その後の研究によって、ブラジル産ピーナッツミール(粉上ピーナツ)のピーナッツに生えていたカビがカビ毒を作り、それを飼料として与えたことが原因であることがわかりました。

 

最初に発見された産生菌のA.fla とtoxin(毒)をあわせてアフラトキシンと名付けられたようです。

 

アフラトキシンの毒性

アフラトキシンは主に次のような食品を汚染しているといわれています。

  • 米、小麦、トウモロコシなどの穀類
  • 大豆、落花生などの豆類
  • アーモンド、カカオなどの木の実や香辛料
出典:iph.pref.osaka.jp

アフラトキシンを大量に摂取した人間や動物は、急性の肝障害を起こします。

主な症状は黄疸、急性腹水症、高血圧、昏睡などです。

 

また、アフラトキシンB1は天然物でも特に強力な発ガン物質として知られ、数値化されたデータによると、あの猛毒サリンと比較して1~1/50程度の強さとなります。

 

また、少量を長期間摂取した場合でも、肝臓がんの発症リスクが高くなることが、研究の結果から立証されています。

 

アフラトキシンに汚染される食品

アフラトキシンは、森林、干し草、畑などの自然に存在しているカビ菌から生成されています。

特に有名な物としては、ピーナツなどのナッツ類、豆類、コーンなどの穀物類、唐辛子、パプリカ、黒コショウ、ドライフルーツなどです。

これらの食品についたカビ類がアフラトキシンを生成する条件は多岐にわたり、これらの食品からアフラトキシンを完全に取り除くことは、ほぼ「不可能」であるとされています。

 

また、汚染された農作物が家畜の飼料として加工され、それを家畜が食べるとその体内にアフラトキシンが取り込まれます。

そして、その家畜が生み出す食品、例えば、肉、生乳、チーズなどにも、アフラトキシンが含まれていることになります。

 

アフラトキシンの被害

人に対する急性中毒の例として、いくつかあげてみましょう。

1974年(インド)
  アフラトキシンが原因とされる肝炎のために106名が死亡。

2004年(ケニア)
  317人の黄疸患者が報告され、そのうち125人が死亡。患者致死率:39%

ペットにもその被害は及んでいます。

2005年(アメリカ)
  アフラトキシンに汚染されたペットフードを食べた犬が23匹死亡。

アフラトキシン対策

アフラトキシンは熱に強いという特性を持ち、食品を加工する程度の加熱では分解除去することができません。

しかし、先進国では、アフラトキシン発見以来、各国政府によって農家や食品加工業者に対するアフラトキシン取扱いについての指導と教育が続けられています。

その結果、現在では、店頭に並ぶ食品を食べて急性のアフラトキシン中毒になる心配はまずありません。

しかし、少量を長期的に摂取した場合のリスクを避けるためには、やはり、ある程度消費者側の努力と知識が必要になってきます。

 

アフラトキシンに汚染されていない食品の選び方

① 発展途上国からの輸入品を避ける

先ほどの、「店頭に並ぶ食品を食べてアフラトキシン中毒になる心配はまずありません。」というのは先進国の場合。

残念ながら、発展途上国では、アフラトキシンについての
規制がまだまだ行きわたっていない国や地域も多く、アフラトキシンによる集団食中毒が起こることもあります。

特に、暑くジメジメした熱帯雨林気候の地域で収穫された食品は、カビ毒のリスクが高くなります。

② 信頼出来る店舗から買う

一番簡単で安全な方法は、目利きや保管のしっかりとした信頼できる店舗で購入することです。

味だけでなく、安全面や衛生面に気を配っている店舗が近くにあれば、常にそこで購入するのがベストでしょう。

③ 加工してある方がリスクは高い

ナッツ類をそのままの形ではなく、細かく砕いた状態、パウダー状にして、加工してある食品の方が、アフラトキシンに感染している危険性が高いといわれています。

生産した時点では安全でも加工をしたときに汚染されてしまうということもありえます。

また、価格の安いものは、世界中のあちこちから形が悪かったり、欠けていたりして安価なナッツ買ってきてミックスすることで原価を大きく下げることがあります。

加工をしたのが国内であっても、産地が明記されていないものは避けた方が賢明です。

④ ナッツバターは作ってもらわない

自分で好きなナッツを選んで、その場でナッツバターにしてくれるお店があります。

いかにも新鮮で美味しそうですが、一度でもアフラトキシンに汚染されたナッツを使うと、ナッツバターを作る機械がアフラトキシンに汚染されてしまいます。

これはナッツの買い方の中でも、最もカビ毒混入のリスクが高い方法だとされています。

ナッツを買ってきて自分で作るか、瓶入りの物を買う方が安全性が高いです。

⑤ 蒸し暑い環境で売られているものは買わない

当然ですが、アフラトキシンは「カビ」なので、湿度が高い環境ではより繁殖しやすいです。

蒸し暑い日本の梅雨や夏に、冷房の効いた店内ではなく、店頭に出して温度管理が出来ない環境で販売されている商品は絶対に購入してはいけません。

出来ることなら、冷蔵庫で保存している店で買うのがベストです。

普通はナッツ類を冷蔵庫で保管している店は滅多にありませんので、そこまで気を使っている店は信頼できるということです。

 

まとめ

アフラトキシンに関して重要なのは、「生産地」「保管方法」の2つです。

出典:kireina.biz

 

 

アフラトキシンに汚染されない保管の仕方

これは「カビ」を発生させない工夫と同じです。

「涼しく乾燥した場所で保管する」

この1点だけ注意しておけば大丈夫です。

具体的にはやはり冷蔵庫がベストですね。

ナッツ類は、常温だとすぐに酸化が進んで風味も劣化が早くなるので、味の面でも冷蔵庫保存がおススメです。

これから梅雨に向けて、カビの発生に気を遣う季節となります。

正しくケアをして、食中毒などなることがないように気をつけましょうね。

 

ナッツバターの作り方

最後に、ナッツバターを自分で美味しく安全に作る方法をお伝えします。


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